体組成計の測定項目の見かたについて【TANITA公式ホームページ引用】(その4)

体組成計の測定項目の見かたについて

体組成計の測定項目の見かたについて

筋肉・脂肪・骨・水分など、からだを構成する組成分を体組成といいます。
これをはかる体組成計にはたくさんの測定項目があり、からだについて詳しく知ることができます。

体組成計を使って測定することで何が分かるかを正しく理解して、より効果的な健康づくりに取り組みましょう。

※測定項目は一部の体組成計にのみ搭載されるものも含みます。

測定項目

体重

からだの重さです。
健康状態を知るための基本です。定期的に体重を測定し、変化を把握することが重要です。

BMI

「Body Mass Index」の略で、身長と体重のバランスを表す指数です。国際的にも広く普及し、からだの中に占める脂肪量との相関が高いことからWHOや日本肥満学会をはじめ、さまざまな学会で肥満と低体重のスクリーニングとして使われています。BMIは体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で算出します。

BMIは18.5以上~25未満が標準範囲とされ、その範囲より大きすぎても小さすぎても病気にかかりやすくなるとされています。

■BMI だけではわからない“かくれ肥満”
体重は標準でも、実は体脂肪が多い”かくれ肥満”である場合があります。同じ身長、同じ体重のAさんとBさんは同じBMIになりますが、体脂肪や筋肉のつき方が違う場合、体脂肪率も異なります。
体重の変化と同時に、筋肉質なのか、脂肪が多いのかをチェックすることが大切です。

体脂肪率

体内に蓄積された脂肪のことを体脂肪といいます。
体重に占める体脂肪の割合を体脂肪率といい、体脂肪率(%)=脂肪量(kg)÷体重(kg)×100で表されます。体脂肪が過剰に蓄積された状態が肥満とされています。

内臓脂肪レベル

腹腔内の内臓の隙間に付く脂肪のことです。
メタボリックシンドロームに代表されるように、内臓脂肪の過剰な蓄積は循環器系疾患などの生活習慣病の発症と密接な関係があるとされています。

タニタの体組成計では、内臓脂肪の蓄積の状態を内臓脂肪レベルとして表示しています。

内臓脂肪レベルの判定基準

レベル 判定の捉え方
9.5以下 標準 内臓脂肪蓄積のリスクは低いです。これからもバランスのよい食事や、適度な運動を維持しましょう。
10.0~14.5 やや過剰 適度な運動を心がけ、カロリー制限を行い、標準レベルを目指しましょう。
15.0以上 過剰 積極的な運動や食事制限による減量が必要です。医学的な診断については医師にご相談ください。

※対象年齢18歳~99歳
※医学的な判断については、医師にご相談ください。

筋肉量

姿勢を保ったり心臓を動かしたりしている、筋肉組織の重さです。
筋肉量は、統計的に見ると成長に合わせて20才ごろまで増加し、その後、維持期を経て加齢とともに徐々に減少する傾向があります。成長期は筋肉量が急激に増加する時期ですから、バランスのとれた食事と適切な運動が大切です。健常な成人においては、筋肉量が減るとエネルギー消費も減るため、脂肪が蓄積されやすくなって生活習慣病などの原因にもなります。中高年以降も、日常生活の中に適度な運動を継続的に取り入れ、筋肉量の減少を防止するよう心がけましょう。

体脂肪率と筋肉量による体型判定

体脂肪率と筋肉量の判定結果の組み合わせによって9つの区分に体型を判定できます。
目標とする体型を目指したトレーニングや、食事をコントロールする参考としてみましょう。

体脂肪率判定 肥 満
軽肥満
かくれ 肥満型 肥満型 低い
+標準
ー標準
運動不足型 標準 筋肉質
やせ やせ型 細身筋肉質 筋肉質
やせ型 細身筋肉質 筋肉質
筋肉量判定

※筋肉量判定は、筋肉質かどうかの判定とは異なります。
※一部の機器を除いて、機器による判定表示はありません。

筋質点数

筋質点数とは、「筋肉の質」を点数(0~100点)で評価したものです。

加齢や運動不足によって、筋肉量が減ってしまうことは以前からよく知られていますが、近年ではこれに加えて筋肉内にコラーゲンや脂肪などの筋線維以外の組織が増えるといった「質」の変化が注目されています。

筋肉は「筋線維」と「筋線維をとりまく組織(水分や脂肪、結合組織)」の集合体です。乳幼児のころは筋線維が細く、発育とともに筋線維は太く密になりますが、加齢に伴い筋線維が細くなることや、数が少なくなるという報告があります。
筋力の衰えや、身体機能の低下は「筋肉量」だけでなく、このような「筋肉の質(状態)」も影響すると考えられています。タニタは長年の研究の結果、この筋肉組織の状態を電気的に評価する技術の実用化に成功。筋肉組織の状態を「筋質」と名付け、これを評価する新たな指標として「筋質点数」を開発しました。

性別と年代別 筋質点数の評価

男性 高い 標準 低い
18才~29才 82点以上 55~81点 54点以下
30代 80点以上 53~79点 52点以下
40代 77点以上 49~76点 48点以下
50代 72点以上 45~71点 44点以下
60代 65点以上 38~64点 37点以下
70代 56点以上 30~55点 29点以下
80代以上 51点以上 26~50点 25点以下
女性 高い 標準 低い
18才~29才 88点以上 60~87点 59点以下
30代 85点以上 59~84点 58点以下
40代 80点以上 56~79点 55点以下
50代 74点以上 50~73点 49点以下
60代 66点以上 43~65点 42点以下
70代 58点以上 33~57点 32点以下
80代以上 53点以上 27~52点 26点以下

※当社調べ、2016年9月現在

※以下のときは、筋質点数が正しく評価されないことがあります。
・疲れやむくみなどがあるとき
・脱水や血行不良があるとき

基礎代謝量

さまざまな生命活動(呼吸をする、心臓を動かす、体温を保つなど)のために常に使っているエネルギー量を基礎代謝量として表します。

基礎代謝量は「生きていくために最低限必要なエネルギー」のことで、肉体的・精神的に安静であるときに、呼吸器・循環器系や神経系、肝臓や腎臓などの臓器がわずかに活動している状態の時に消費するエネルギー量です。

1日の総消費エネルギー量は、基礎代謝量と活動エネルギー量(日常の家事などを含む活動で消費するエネルギー)などを足したものになり、このうち基礎代謝によって消費されるエネルギーは約60パーセントにものぼります。

脂肪を除いた体組織中で基礎代謝のエネルギー消費が最も多いのが骨格筋です。
基礎代謝量はその人の筋肉の量によって大きく左右されると考えてよいでしょう。そのため、同じ体重でも脂肪が少なく筋肉が多い人の方が基礎代謝が高くなり、消費するエネルギーも多くなります。
筋肉を鍛えることが基礎代謝を上げることになるのです。また、一般に筋肉の量が多く、基礎代謝が高い人ほど太りにくい傾向にあります。

基礎代謝量は、個人の身体的条件(太っている、痩せている、筋肉質等)、年齢、性別によって異なります。そのため、体重1kgあたりで消費する基礎代謝量を算出し、年代ごとの平均的な値と比較して「少ない」「標準(平均的)」「多い」を区分し、基礎代謝量を判定します。

基礎代謝基準値と基礎代謝量(平均値)

年齢(才) 男性
基礎代謝基準値 (kcal/kg/日) 基礎代謝量 (kcal/日)
18~29 23.7 1530
30~49 22.5 1530
50~64 21.8 1480
65~74 21.6 1400
年齢(才) 女性
基礎代謝基準値 (kcal/kg/日) 基礎代謝量 (kcal/日)
18~29 22.1 1110
30~49 21.9 1160
50~64 20.7 1110
65~74 20.7 1080

※17才以下の方は表示されません
※関連ページ:加齢によるからだの変化
※活動エネルギー量は「活動量計カロリズム」で測定することができます。

体内年齢

体内年齢は、体組成と基礎代謝量の年齢傾向から、どの年齢に近いかを表しています。

厚生労働省策定「日本人の食事摂取基準」の「基礎代謝基準値(体重あたりの基礎代謝量)」に基づき、タニタ独自の研究から導き出した年齢傾向から算出しています。
基礎代謝基準値と年齢の間には下図のような関係があり、20代~40代にかけ徐々に減少し、50代を超えるとほぼ横ばい傾向にあります。

同じ体重でも体組成により、体内年齢が変わります。筋肉量が多く、基礎代謝量が高くなるほど、体内年齢は若くなります。例えば実年齢が40才であっても筋肉質で基礎代謝が高く、20代の基礎代謝基準値と同じ場合には、体内年齢も20代となります。

体水分率

体水分とは、体内に含まれる水分の事で、血液、リンパ液、細胞外液、細胞内液などをいいます。
体水分率は体重に占める体水分量の割合のことです。

体水分は栄養を運搬したり、老廃物を回収したり、体温を一定に保つなど体にとって重要な働きがあります。
体水分率は女性よりも男性の方が高い傾向にあり、加齢とともに減少する傾向が見られます。また、体脂肪率が高い人は低く、逆に体脂肪率が低い人は高い傾向があります。(このように体水分率は年齢、性別、体脂肪によって変化します)
体脂肪率が適正範囲にある人の体水分率は、男性が約55~65%、女性が約45~60%とされています。

食事だけで急激に体重を減らしてしまうと、体脂肪だけでなく、大切な体水分も減らしてしまう可能性があります。体脂肪率が標準になるように心がけ、体水分だけを減らしてしまうような無理なダイエットをしないよう、健康管理にお役立てください。

体水分率は1日の中でも水分の摂取や身体活動、体調不良などで変動しますので、正確に測定するために下記の点に留意し、測定いただくことをおすすめします。

・運動後、食後、飲酒後、入浴後など、体水分の移動や体温の上昇があるタイミングでは、しばらく時間をおき、からだが安静状態となって体温が落ち着いてから測定してください。
・水を飲んだ直後の「一時的に入っただけの水分」は、完全にからだに吸収されるまで測定値には反映されません。
・発熱や激しい嘔吐、下痢が続いた場合は、体調が良くなってから測定してください。


フォローする

トップへ戻る